Airbnbによる買収
米国時間の2019年3月7日、民泊仲介事業であるAirbnbが企業買収を果たしたと発表しました。
Aibrnbに企業買収されたのはHotelTonightという企業です。
HotelTonightは、ブティックホテルや独立系ホテルを扱っている株式非公開型の企業です。
しかし、他の同系列の企業とは1点だけ大きく異なる点があります。それは、宿泊直前にホテルを予約できるアプリケーションを提供している点です。通常のホテルは、宿泊する数日前には予約を入れなければ利用することはできません。それと比較すると、HotelTonightの予約アプリは、臨機応変さに優れたものだと言えます。
なお、今回の買収が成立した金額について、Airbnbは明らかにしていません。ただし、HotelTonightの評価額は、4億5千万ドル以上だと言われています。その評価額から、Airbnbがこれまで行ってきた企業買収の中でも最大規模になると推察されています。それだけ、AirbnbにとってHotelTonightのノウハウは重要なもの、ということです。
買収に関する発表があった当日、Airbnbは以下の声明を残しています。それによれば、「Airbnbは、宿泊、体験、移動といった旅の始まりから終わりまでをワンストップで提供するエンドツーエンドのトラベルプラットフォームを構築し、旅の新しいかたちについて考えている」とのことです。
過去の買収
上記の項で少し触れましたが、Airbnbは様々な企業を買収してきました。他社の企業資源を有効活用することで、自社のサービスを洗練させることが目的です。
起業したばかりの頃のAirbnbは、自宅を旅行者に貸し出すというコンセプトを前面に、サービスを提供してきました。しかし、それだけではすべての消費者のニーズを満たせません。特に高級志向の顧客獲得が困難です。
そこで、AirbnbはLuxury Retreatsを買収しました。Luxury Retreatsは高級バケーションレンタルサービスで信頼を獲得してきた企業です。
他には、旅行と不可分な存在である食事面を充実させるため、レストラン予約サイトの新興企業のResyを買収したこともあります。俗にホスピタリティ企業と呼ばれるものです。それ以外にも多数のホスピタリティ企業の買収を成功させ、自社のサービスを鍛え上げてきました。
買収に積極的な理由
現状、Airbnbの理念は、当初のものと比較すると大きな変化を遂げています。宿泊所の提供だけでなく、旅行全体に関わりたいと考えていることからも明らかです。
サービスの変化に積極的な姿勢であることには、大きな理由があります。それは2019年中を目標にしている新規株式公開です。Airbnbがこれからも成長するのを示すことで、投資家に興味を持ってもらおうと躍起になっています。しかし、それがAirbnbの成長の原動力になっていることは間違いありません。
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