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「イカゲーム」のセットのルーツ!建築家リカルド・ボフィルのご紹介!
2021年世界的に最も話題になったドラマドの一つに韓国発の「イカゲーム」があります。
配信された国々は190を数えました。続編が待たれましたが、もう既にシーズン2の製作は決まっているといいます。
子ども時代を思い出す「だるまさんがころんだ」や縁日を思わせる「カルメ焼き」などが登場するシーンで懐古的な心に浸るのは束の間です。
いつの間にか冒険心をくすぐられるサバイバルゲームのストーリーから最後には恐怖の内に取り込まれゾワゾワの味わいが心に残る作品です。
イカゲームの見どころはセットデザイン
ドラマを視聴した世界の人たちの多くに最もインパクトを与えたのはセットのデザインです。
衣装もユニークですが、豪華キャストたちに目が離せなくなる秘訣は逃げ回るセットの魅力にあると言えるでしょう。
迷いながら動き回る映像に目を奪われながらいつの間にか不気味な世界観に誘われてしまうのです。
セットデザインの起源はスペインに
騙し絵を掛け合わせたような迷路、心地よく右脳と左脳が掻き乱されるセットデザインのルーツはスペインのカスぺに実在する建築物です。
建築家リカルド・ボフィルさん(1939~2022年)が手掛けた集合住宅「ラ・ムライヤロハ(La Muralla Roja)」です。カルペはスペイン南部の美しい海辺の町です。
ラ・ムライヤロハはリゾート施設群「ラ・マンサネラ」内に1973年に建設されました。
ユニークな色合いの壁、意図的に図形を積み上げたような独特なフォルム、さらに海との一体感が衝撃的です。
カタルーニャ地方の伝統的建築の手法を基本にしています。
建物を訪れたことがある人がドラマを見たら同様のインパクトを受けたに違いありません。
建築家リカルド・ボフィルのご紹介!
建築家リカルド・ボフィルさんについて紹介します。1939年バルセロナ生まれです。
父親が先に建築業を営んでいました。バルセロナ高等建築学校、ジュネーブ建築学校へ進み、1963年建築工房「建築集団タリエール・デ・アルキテクトゥーラ」を立ち上げました。
作風はここで生まれ60年代に成長しました。「イカゲーム」のセットデザインに影響を与えた「ラ・ムライヤロハ」がカタルーニャ地方の伝統的建築に沿って作られたように、それぞれの地域に重きをおきながらモダニズムを溶け込ませるものです。
リカルド・ボフィルさんは残念ながら、イカゲームの続編を見ることなく新型コロナウィルスによる合併症で2022年1月14日に82歳の生涯を遂げられました。
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