ウクライナで民泊需要が高まる
世界各国で流行している民泊が、ウクライナでも注目されています。ウクライナに存在している宿泊設備だけでは、全ての観光客を収容できなくなりつつあるからです。
ホテルで泊まることができなければ、観光客は大きなリスクを抱えることになります。治安の良い日本では維持されている平和は、ウクライナにおいて決して当然ではありません。鍵のかかった部屋に泊まることは、安全に過ごすには必要不可欠です。
民泊需要が高まった理由
2018年の5月に突入してから、ウクライナで民泊需要が高まったことには理由があります。それはウクライナで開催されるチャンピオンズリーグです。
チャンピオンズリーズは、サッカーファンであれば誰もが観戦したいものです。素晴らしい技術を持つ選手達が、チームの誇りを賭けて戦います。
5月26日に行われるチャンピオンズリーグの決勝は、ウクライナの首都キエフにあるオリンピスキ・スタジアムで行われます。当然、決勝を観戦する予定がある旅行者は、キエフにある宿泊設備を利用したいと考えているのです。
しかし、チャンピオンズリーグの開催によって増える宿泊設備の利用者は一時的なものに過ぎません。それ故に、キエフの宿泊設備は十分な量に達しない、という状況が生じます。衰えることのないサッカー人気によって、宿泊設備の不足は死活問題になりつつあります。
その状況を打開するために注目されたのが民泊事業です。ウクライナ国民の利用していない建造物を宿泊設備に転用すれば、宿泊希望者の増加に対応できます。
また、未使用の建造物を利用できる点は、ウクライナ国民にとっても悪い話ではありません。
無料で貸し出しているケースも
ウクライナの民泊事業の需要は、一時的なものではありますが、業界にとって理想的な出来事です。
ですが、楽観視することはできません。安価と評されているAirbnbやBooking.comを活用しても、数十万円の滞在費が必要だと言われているからです。それだけチャンピオンズリーグが行われるウクライナには人が集まります。
そして、その状況を知っている人の中には、無料で旅行者を滞在させる人もいます。彼らの行動原理は善意によるもので、ウクライナの文化を知って貰うのが原動力です。
その精神は美しいと言えますが、ウクライナに存在している民泊事業の可能性を潰しているという見方もあります。おもてなしの精神だけで行われる民泊には、責任を全うする、という意識が希薄です。
ウクライナへ訪れた人が不満を抱いたまま帰国すれば、悪評が広がってしまう恐れもあります。それは経済的な意味において大きな損失であるため、ウクライナの民泊事業者は顧客獲得に尽力すべきだと言えます。
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