民泊新法が施行されてから半年が経過

民泊新法開始から半年が経過

2018年6月15日の民泊新法の施行から、半年が経過しました。民泊新法によって、利用者は安心して一定以上の品質がある住居に寝泊まりすることができます。

訪日客が増加傾向にある中、宿泊設備の数が不足気味である問題は、民泊設備の登場によって改善されつつあります。また、トラブルの数が少なくなかったことも事実です。民泊新法の存在は、民泊設備の欠点を解消したことが評価されています。

新規参入者が目立つ

民泊新法の施行から半年が経過して目立つようになったのは、新規事業者の参入です。これまで民泊に携わったことがない人々が、運営や経営に関わるようになりました。

例えば、企画会社であるオレンジ・アンド・パートナーズは、オレンジ・ドアという住宅を用意しました。オレンジ・ドアとは、民泊経営向け住宅です。

民泊経営は、基準さえクリアしていれば、あらゆる建物で行えます。しかし、宿泊に不向きだったり魅力に欠けていれば、利用希望者が現れません。また、民泊新法は物件所有者が近くに住まなくてはいけないルールが足枷になっています。

その2つの欠点を解消すべく、オレンジ・ドアの住居は、所有者と民泊利用者が併用できる構造になっています。物件所有者の空間と宿泊希望者の空間が同居している建物なのです。

正確に言えば、オレンジ・ドアの運営はまだ始まっていません。2019年6月に東京の西日暮里において、第一号の物件が完成する予定となっています。ですが、オレンジ・アンド・パートナーズの担当者は、オレンジ・ドアの反響に手ごたえを感じています。

他には、長浜古民家くらし研究会がかかわっている竹生柚庵という物件があります。この建造物は築130年以上の物件です。古民家宿泊に加えて農業体験プログラムを用意しています。リピーター獲得が目標です。滋賀県長浜市は周辺に観光資源がないため、竹生柚庵の今後は期待されています。

事業者数が伸び悩んでいる

新規事業者が積極的に民泊参入を行っていますが、暗いニュースもあります。それは全体の数字として考えると、民泊事業者の数が伸び悩んでいることです。

現在の時点で、民泊新法が始まってから申請受理された事業者の数は、およそ1万1千件です。富士経済ネットワークスの予想では、2万件超えを果たしているはずでした。つまり、現実は予想の半数程度の数値に過ぎないということです。

以上の状況に陥っているのは、手続きが煩雑で分かり難いことだと言われています。以前の様に、気軽に誰でも民泊事業に参入しなくできなくなったのが原因です。違法性のある闇民泊の数は激減していますが、上記の弊害も確実に存在します。民泊新法による民泊事業への影響は今後も目を離すことができません。

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